1999年03月号:波多 利朗のFunky Goods
Psionシリーズを巡るもろもろの話題



 波多 利朗の Funky Goods連載再開の第16回目。筆者の知人であり、Psionシリーズ用の一連の日本語エディタの開発者である柴隠上人稀瑠冥閭守氏のPsionコレクションと関連グッズを紹介した。同氏は、PsionファミリーのEPOC OS系マシンを何と17台も保有していたのだ。

 これらのマシンの「揃い踏み」の写真を掲載したが、まるでかのロシアカメラのバイブル、JEAN LOUP PRINCELLE著「The Authentic Guide to Russian And Soviet Cameras」の表紙写真のようだと言えば判る人には判るだろうか。

 関連グッズとしては、Psion Series 3c用の筐体着せ替えキットを紹介した。Series 3cの筐体は、それまでのモデルとは異なりラバー塗装仕上げが施されている。柔らかい肌触りではあるが、若干湿っぽい感じで個人的には好きになれなかった。こうしたこともあってか、3c専用の着せ替えキットなるものがサードパーティーから販売されていたのだ。

 着せ替え筐体には、木目調の「Walnut Shell」と蛇革ハンドバッグのような「Carbon Fiber Shell」、シルバーメタリック塗装の「Chrome Shell」の三種類があったが、最後のものは製造上のトラブルとかで販売が中止され入手することができなかった。因みにこの着せ替えには、かなり繊細微妙な分解と再組立の作業が必要で、インストラクションマニュアルには全57工程にも及ぶ手順がテキストだけでビッシリと書かれていた。

 最後に、Series 3ファミリーの最新製品のPsion Series 3mxについても紹介した。当時既に新世代のPsionであるSeries 5が発売されていたが、Series 3も依然として根強い人気を保っていた。新たに発売された3mxは、仕様上は3cとほとんど変わらないものの、CPUにNEC製のV30MXを採用し、実に7.2倍のクロックアップという大幅な高速化を実現したSeries 3の最終モデルであった。ソフトウェアの互換性も極めて高く、柴隠上人稀瑠冥閭守氏開発のJEditシリーズも快適に動作した。




(補記)
 Psion Series 3mxは数あるPsion社製のマシンの中でも屈指の名機だと筆者は今でも思っている。OSの全面的な変更により大幅な機能拡張を施したSeries 5よりも、コンパクトで軽快な操作性のSeries 3mxの方に愛着を感じてしまうのだ。妙な譬えだが、M型ライカよりもバルナック型ライカを好むマニアの気持ちに近いのかも知れない。