東京大学医科学研究所1号館正面。旧国立公衆衛生院と良く似ているが、中央に掛け時計が有るところが異なる。

■東京大学医科学研究所1号館 (2014/05/09)

 先日、港区白金台にある「旧国立公衆衛生院」を見学してきた。その際同時に、「東京大学医科学研究所」の1号館も見てきたので、掲載しておく。

 東京大学医科学研究所1号館は、昭和12年(1937年)の建築だ。設計は旧国立公衆衛生院と同じ内田祥三が手掛けている。設計者が同じということもあり、両建築とも、驚くほど良く似ている。共に「内田ゴシック」様式である。竣工は、旧国立公衆衛生院が昭和13年であるから、それよりも1年前にあたる。

 建物は、5階建ての塔屋がある中央部の両サイドにウイングが付いている。旧国立公衆衛生院では、この両サイドのウイングがほぼ直角に付いており、上から見ると「コ」の字のような格好になっているが、東京大学医科学研究所1号館のウイングは、もっと開いた角度で付いている。

 中央部正面入り口には、8本の柱から成る堂々としたポーチが付いている。両サイドのウイングのサブエントランスにも、少し規模が小さいが6本の柱から成るポーチが有る。左右対称性が保たれた建築物だ。

 この建物は、東京大学医科学研究所附属病院として、現在でも現役で使用されている。1号館の裏手には、平成15年に竣工した、高層の附属病院本館がある。こちらの設計は、岡田新一設計事務所が行っている。


東京大学医科学研究所1号館正面ポーチ。8本の柱から構成される堂々としたものだ。

ポーチの内部。柱には装飾が施され、凝った造りになっている。ポーチ内部に入ると、ヒンヤリとする。

左ウイングにある出入り口。東京大学医科学研究所知的財産活用研究室の表札が架かっていた。どことなく教会を思わせる形だ。

上述の出入り口の上部に付いている装飾。こういう細かい所に拘った設計が、見ていて楽しい。

メインエントランス。8本の柱から構成されるポーチがある。

左ウイングのサブエントランス。

左ウイングのサブエントランス。

左ウイングのサブエントランスポーチの内部。

建物の壁面。規則正しいレンガの壁面に、幾何学的な装飾。

サブエントランスの古びた木製のドア。





東京大学医科学研究所1号館 【Nikon COOLPIX P330】(動画)



東京大学医科学研究所1号館 【CHINON Bellami HD-1】(動画)



旧国立公衆衛生院 【CHINON Bellami HD-1】(動画)




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