■闘病日記 其の十八 【譫妄と耳栓】 (2013/11/23)

 全身麻酔を行うと、まれに譫妄(せんもう)状態になることがあるということは、闘病日記 其の十四 【麻酔科医の説明】 (2013/11/20)の中で述べた。まさか自分には起こらないだろうと思っていたのだが、どうやら軽度の譫妄状態になったようだ。

 手術後の経過を確認するため、朝一番でレントゲン検査があった。術後間もない患者は、レントゲン室まで歩いて行けないので、病室までレントゲン装置を持って技師が回診してくれる。ナースから今日検査があるハズだと聞いていたのだが、検査を受けたことを全く覚えていないのだ。ちょっとウトウトしたかな?と思ったらお昼になっていた。念のため後でナースに確認すると、ちゃんと検査は実施され、ワタシは指示通りに動いていたとのこと。不思議である。おそらく譫妄による短期記憶の欠落ってヤツだろう。まあ、この程度の譫妄状態で済んで、良かったよ。

暴れたり踊りだしたりしたら、ハズカシいからね!

 今日で手術後2日が経過した。主治医の回診があり、硬膜外麻酔のチューブと薬剤注入装置、それと尿道カテーテルが抜かれる。但し、ドレーン・チューブと点滴は、まだ外れない。脊髄の中まで入っている硬膜外麻酔のチューブを抜くのは、きっと苦痛だろうと思ってた。しかし、何の感覚も無く、あっという間に引っこ抜かれてしまい、気が抜ける。これで、かなり身軽になり、楽になった。

 手術後、あんなに痛かった腰だが、今日になると漸く痛みが治まってきた。患部は動かすと痛みが残るが、鎮痛剤(ロキソニン)を飲むと楽になる。昨日、あれだけ苦労した歩行訓練も、今日は普通に歩けるようになり、回復が早い。但し、タンが出る。今まで胃管を入れていたせいか、喉が荒れているようだ。そのため、タンのキレを良くする点滴を処方された。

 昼からは、昼食として「お茶」が出た。お茶だけでは食事とは言えないが、口から水分を入れるのは久しぶりだ。

 さて、昨夜はフロアがジャングル状態になり、とても落ち着いて眠るどころではなかったので、今日からは対策を講じた。何のことは無い、耳栓を使用したのだ。最も安いタイプの耳栓であるが、これがバツグンの効果を示す。外部からの雑音をかなりのレベルでシャットダウンしたので、2日振りにゆっくりと眠ることができた。大部屋に入る時は、耳栓は必須である。

(つづく)



睡眠時に絶大な効果を発揮した「耳栓」。たったこれだけのモノで、熟睡することができた。

今日の昼食から、食事として「お茶」が出る。お茶だけなのに、ちゃんとメニューが配られる。妙な所が律儀である。




<< Menu Page



Copyright (C) Studio Pooh & Catty
1996-2013