関東甲信越小さな謎の一つ。田町は札の辻近くに建つグランパークタワーの入り口にある犬の銅像。

■札の辻(2013/09/17)

 仕事で田町・札の辻へ行く。田町は昔し通勤していた場所なので、地理には明るいと自負していた。ところが、最近めっきり行かなかったので、駅ナカから周辺地域にかけて、街の様相が一変していた。これまでにも打合せ等で、ちょこちょこ立ち寄ったことはあったのだが、今日のように落ちついてウロつくことができたのは、ここ10年振りくらいである。まあ、10年も経過すれば、街も変わるわなぁ。。。

 筆者が田町勤務だった頃に、札の辻近くにグランパークタワーが竣工した。このビルには良く訪れたが、入り口前の広場に謎の銅像がある。実にユニークな格好をした犬なのだが、それまであまり気にも留めていなかった。今日、初めてつくづくと見学する。どうやらこの犬の銅像は、「グラン」という愛称らしい。ここに立てられたのは、1997年10月みたいだ。作者と思しき銘もある。「Fernando Botero」という作家が、1993年に制作した作品で、題名は「DOG」。

 ・・・・・そのままですな。ベタですな。。。。

 Wikiに寄れば、フェルナンド・ボテロは、コロンビアの画家・彫刻家だそうだ。どうでも良いコトだけど、このWikiのページに書かれている文章は、どうも自動翻訳したものらしく、何だかヘンだ。日本語でおk。

 ボテロは「ジワタネホ」関係の絵も描いているようである。「ジワタネホ」。。。どこかで聞いたことがあると思ったら、映画「ショーシャンクの空に」で、脱獄した主人公が、ラストで無事余生を送る約束の地の名前だった。しかし、あの映画は、何度見ても面白いなぁ。。。ディテールがすごい。伏線の回収方法も完璧だし。

 脱線した。札の辻の話しだった。

 昔の札の辻橋は、昭和8年に架設された「単純曲弦トラス直橋」というもので、トラス部分の鉄骨がゴツかった。結構迫力があったのだが、老朽化のために架け替え工事となる。しかし、交通量が大変多く、橋を完全に無くすことができなかったため、並行して新しい橋を架けてから、旧い橋を撤去するという、難事業になった。詳細は、ここに書かれている。また、架け替え工事中の模様はここに詳しい。

 今の札の辻橋は、何の変哲もない普通の橋になってしまっていた。昔しの重厚な姿を知る身としては、ちょっと寂しい。残念ながら、古い橋の写真は撮影していなかった。。。


グランパーク前にある謎の犬の銅像の由来。グランパーク竣工以来、今日に至るまで、このプレートを確認したことが無かった。

すっかり様変わりしてしまったグランパーク周辺の街。昔は確か、沖電気の本社社屋があって、結構良い味出していたのだが、今となっては影も形も無い。

個人的に一番寂しかったのが、札の辻橋の脇に有った「住友三田ビル」。完全に撤去されて、基礎がわずかに残っているだけだった。実は、1997年に、筆者がモバイル関係の書籍を執筆した際、その写真撮影のためにクルマで大量のモバイル端末を持ち込んだのが、このビルだった。住友三田ビルの1F会議室を臨時のスタジオに仕立てあげ、丸一日かけて数十台のパームトップマシンの撮影を行ったのだよ。。。それがいつの間にか無くなってしまうとは、哀しいなぁ。

撤去された住友三田ビルの跡地は、廃虚のようになっていた。昨日の台風18号通過時に溜まった雨水で、地下は池のようになっている。

ここからは、田町に現在も残る文化財のご紹介。都立三田図書館入り口にある、「タツノ式ガソリン計量機」。昭和4年(1929年)の製造で、旧赤坂区役所で使用されていたものだそうだ。これは、前にも見た記憶がある。

ガソリン計量機の側面に誇らしげに刻印された文字。「特許タツノ式ガソリン供給機」とある。特許を取得したことがよほど嬉しかったのだろう。気持は痛いほど良く判る。

タツノ式ガソリン計量機の底部にある銘板。「昭和四年二月東京龍野製作所製造六八六號」とある。このページにこうやって紹介することで、この装置が一人でも多くの人の目を引いてくれれば幸いだ。

田町に今も残る文化財、其の二。これは有名だね。明治44年に竣工した、日本電氣創立当時の赤レンガの基礎である。この建築は、当時としては珍しい、耐震・耐火建築となっていた。ここに保存されている基礎部分は、昭和53年に「発見」されたものだそうだ。

昔し、休息時に良く使った小さな広場。ここはまだ、健在だった。





札ノ辻橋から周囲を見渡す。(動画)



札ノ辻交差点歩道橋のど真ん中からの撮影。(動画)



グランパーク前の歩道橋から撮影。(動画)

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