第1世代から第4世代までのiPodの外箱。左上が第1世代。以降時計回りに2、3、4と続く。

■歴代初期iPod (2013/07/28)

 予めお断りしておくが、筆者は林檎厨では無い。ましてや、林檎信者では無い。ただ単に、歴史的なガジェットを収集するのが好きなだけなのである。

 今回は、初期のiPodの変遷を辿る。

 第1世代iPodが発売されたのは、2001年10月23日のことである。その後、2002年7月17日に第2世代、2003年4月28日に第3世代、2004年7月19日に第4世代が発売と、ほぼ毎年バージョンアップされてきた。iPod Classicと総称されるこれらの製品群は、最終的に2007年9月に発売される、第6世代まで続くことになる。近年のモデルはあまり面白く無いので、ここでは第1世代〜第4世代について見てみよう。

 最初にパッケージ(外箱)であるが、どの世代も一辺約14.5cmの立方体である。今日のiPod系製品の簡素なパッケージからすると、随分と大袈裟に思える。それくらい、当時は「お高い」ものだったのであろう。外箱の造作はどれも同じ構成で、箱の中央が二分し、それぞれの部分に、本体とアクセサリが収納される。外箱デザインは、第1〜第3世代は、ほぼ似かよっているが、2004年に発売された第4世代は、原色を使用したPOPな感じとなり、これまでの基調とは一転している。

 本体は、第3世代のみ、ホイール周囲に配置されたボタンが独立しているのが特徴的だ。第1世代と第2世代とでは、ほとんど変化が無いように見えるが、第1世代では機械式であったスクロールホイールが、第2世代ではタッチセンサーに変更されている点が異なる。タッチホイール周囲に配置されたボタンは従来通りの機械式のため、一見するとこの違いは判らない。なお、各世代ともに本体前面のサイズはカセットテープと同じに設計されている。これは初めて知ったよ。

 本体ファームにはオマケのゲームが内蔵されている。第2世代まではブロック崩しのみであった。第3世代からは、4種類のゲームが選べるようになった。

 本体裏面の造作は、どの世代でも共通だが、ロゴのフォントが第1世代のみ異なっていて、簡単に区別できる。厚さは、第1世代と第2世代はほぼ同じように見えるが、実測では第2世代の方がわずかに厚い。第3世代以降は、どんどんと薄くなって行く。なお、各世代の厚さは、第2世代が2.1cm、第3世代が15.7mm、第4世代が14.5mmとなっている。

 世代間の進化が端的に現れているのが、PCとの接続I/Fであろう。第1世代は、IEEE1394 Fire Wireコネクタを剥きだしのまま搭載するという、かなり割りきった作りになっている。さすがにコレではまずいだろうと思ったのか、第2世代ではカバーで被うようになった。第3世代以降は、お馴染みのドックコネクタに統一される。

 こうして見てくると、iPodというガジェットが超新星のように登場し、爆発的な人気によって、短時間に進化してきたことがわかる。2000年の前半は、元気が良かったということだね・・・


第1世代から第4世代までのiPodの外箱。左上が第1世代。以降時計回りに2、3、4と続く。

第1世代から第4世代までのiPodの外箱。左上が第1世代。以降時計回りに2、3、4と続く。

各世代の操作面。

本体に内蔵されているゲーム。第1、第2世代はブロック崩し一択だったが、第3世代からは4種類のゲームを選べるようになった。

背面の変遷。初代機を除き、頑ななまでのデザイン統一性を保っている。(初代機だって、ロゴが異なるくらいで、基本的には他世代と同じだしなぁ。。。)

厚さの変遷。第2世代がちょっと厚い。これはおそらく、初代機をベースに、スクロールホイールをタッチセンサー化したためであろう。

重ねて見ると、やはり第2世代が少し厚いことが判る。しかし、その後急速に薄くなっている。製品の進化は怖ろしい。

I/F部分の進化。第1、第2世代は、ダサい。。。特に第1世代は、Fire Wireのコネクタが剥きだしで、ワイルドですらある。初代機は粗削りだったのだ。

外箱の変遷。第1世代。

外箱の変遷。第1世代。
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外箱の変遷。第2世代。

外箱の変遷。第1世代。
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外箱の変遷。第3世代。

外箱の変遷。第3世代。
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外箱の変遷。第4世代。

外箱の変遷。第4世代。
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