Light Touch NOTEの端末情報画面
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■LifeTouch NOTE NA75W 其の三 (2011/10/03)

 激安アンドロイド端末!しかもNEC製!!の回、其の三である。すっかり調子こいていじくり回している状態だ。最高のオモチャだね、コレ・・・

 前回も触れたが、この端末の存在意義は、フルキーボード搭載という点にある。考えてみると、スクリーンタッチ操作前提のAndroid端末において、常時フルキーボードを搭載するメリットは少ないように思われる。確かに会議で議事録をバシバシ取るような場合には有利だが、普通にノートPCを使えば良いだけのことだし、Light Touch NOTEではパワポのプレゼンテーションも難しい。寝モバするにも、あまり使わないキーボードを一緒に持たなくてはならないというのは、合理的とは言えない。寝モバ時には、文字入力といっても検索キーワード程度だから、ソフトキーボードで充分事足りるであろう。

 で、最終的に行き着いた本機の用途は、「DOSマシン的な使い方」というワケだった。Light Touch NOTE上で各種エミュレータを動かせば、キーボードも活きるというものだ。そこでさっそく、「ねこープロジェクト」のアンドロイド版PC98エミュレータから試してみることにした。

 NP2 Androidは、現在も開発中であり、日々アップデートしている状態だ。本稿を書いている時点で、最新版は「2011/09/28 9:44」版のVer 0.83である。アプリケーション本体は、以下よりダウンロードできる。

 http://sites.google.com/site/np2android/

 インストールは簡単で、上記保管場所にある「SDLActivity.apk」をダウンロードし、SDカードにコピーしたものを、Light Touch NOTE上でインストールするだけで良い。FDDやHDDのイメージファイルは、他のプラットフォーム上で作成したものがそのまま使えるので、それらも一緒にSDカード上に入れて置けば良いだろう。BIOS ROMやFONT ROMのイメージファイルは、SDカード上の「np2」フォルダに入れておく。筆者は未だに、PC-9801 DA/U2の実機を可動状態で保管しているので、各種ROMは実機からぶっこ抜いたものを使っている。

 NP2 Androidでは、「np2.cfg」というファイルを実行時に参照するが、これもnp2フォルダ内に置いておく。参考までに、筆者の「np2.cfg」サンプルを以下に置いた。この例では、HDD1FILEとして「./msdos_v5.00_hdd_80M_drive_a.nhd」を参照している。

 np2.cfg_smp.txt

 CPUが結構強力であることから、エミュレータの動作は軽快だ。ゲームなどで、たまにキー操作が効かないものもあるが、基本的なソフトは大体動く。但し、Escキーを始めとするファンクションキーは、軒並み動作しない。これらのキーを使用する場合には、NP2側のソフトウエアキーボードを使わざるを得ないのが現状だ。せっかくフルキーボードが搭載されているのに、ファンクションキーが飾りになっているのは、少々残念である。加えて、未だにコロン「:」とセミコロン「;」のキーアサインがワカラナイ。よって、ドライブの切り替えは、ファイラーに頼らざるを得ない状況である・・・

 HDDからもFDDからもブートできるので、FDDブートのゲームソフトも難なく動作する。もちろん、一太郎や松といった往年のワープロも懐かしむことが可能だ。こういうDOSベースのアプリケーションを使う際には、フルキーボード実装という本機のメリットが充分に活かされる!PC98時代で育ったオヤジたちは、是非懐古的に楽しんで頂きたい。

Light Touch NOTEのコンパネ画面
インストールした「NP2 Android」のアイコンが表示される。
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ブラウザ画面
ちょっと関係無いけど、ブラウザの表示画面はこんな感じ。
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HDDブート時の画面
HDDのイメージファイルを2つ登録している場合には、お馴染みの「固定ディスク起動メニュープログラム」が表示される。右端と下部には、NP2のソフトウエアキーボードを表示させている。Escキーやファンクションキーは、フルキーボードが使えないので、ソフトキーボードに頼らざるを得ない。
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定番ファイラー「FD」
もうPC98ユーザだったら知らないヒトはいない定番のファイラー「FD」。
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エコロジーIIの画面
これも有名なファイラーだった、MICRO DATA社のエコロジーII。NP2 Androidのバージョン表示画面も出力している。本稿執筆時の最新版は、Ver 0.83。 →高解像度JPEG

Vzエディタ
当時、テキストエディタは、MIFES派とVz派に分かれていた。傾向として、MIFES派は一太郎を好み、Vz派は松を好んで使っていたように思う。
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NP2 AndroidのHDD選択画面
HDDのイメージファイルは、2つ登録することが可能だ。イメージファイル本体は、他のプラットフォーム上で予め作成していたものを、SDカードの「np2」フォルダにコピーしておく。
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一太郎 Ver4.3の編集画面
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ジャストウインドウ画面
ジャストシステム版のドスシェル、ジャストウインドウの画面。
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松 Ver5のメイン画面
筆者は「松派」だったので、このメニュー画面は特別懐かしい思い入れがある。
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n松のメイン画面
PC-9801Nを購入した時、あの少ないストレージでもインストールできる「n松」を買った。記憶が定かでは無いが、このn松のメニュー画面を縦長にしたレイアウトが、松86のメイン画面だったような希ガス。PC-9801Nでは、「notedisk」なるフリーソフトがあり、システムで使用されていない雀の涙ほどの容量のRAMをDISK化して使ったものだ。それほど、当時のPCはリソースが少なかったのだ。
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ROLLINGのプレイ画面
PC98用のフリーソフトを提供していた「Bio 100%」。これはその中でも浮遊感満点の「ROLLING」。当時の貧弱なCPUで、よくもここまで造り込んだと感心したものである。
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落ちゲー、TAKALITH
落ちゲーの2次元版はテトリスで決まりだが、3次元版はこのTAKALITHを凌ぐものは無い。これがフリーソフトであったとは、驚くばかりである。残念ながらキー操作がうまく動かなかったので、プレイできず・・・
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TAKALITHのプレイ画面
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MIELの画面
FDと並ぶユーティリティーソフトの定番、MIEL。
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スクリーンセーバー、FREEWAY
高画質で複雑な動作をするソフトが優秀であるとは限らないことを示す好例。FREEWAYは、Turbo FREEWAYというカーレースゲームと共にリリースされていた、フリーのスクリーンセーバーだったが、そのシンプルな画面といつまでも見飽きない美しさは、今でも通用するレベルだと思う。少ないリソースでいかに良いものができるかを、見せつけてくれるソフトと言えるだろう。
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プリンス・オブ・ペルシャのプレイ画面
そもそもこのNP2 Androidは、古のPC98ゲームを楽しむがために制作されたエミュレータであるからして、当然PC98用のゲームソフトはかなり動作する。鼻血が出るほどプレイしたプリンス・オブ・ペルシャも、サクサクと動作する。FDD1にシステムディスクを、FDD2にデータディスクをそれぞれマウントし、リセットをかければ良い。
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