この薄汚れたプラスチックの物体は、小学校4年生の時から使ってきた筆入れ。いわゆる「象が踏んでも壊れない」ってCMのヤツである。
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■筆入れ (2009/11/07)

 何で突然こんなことを書くのか、自分でも良く判らない。ひょっとしたら死期が近いからなのかも知れない。。。それはともかく、筆入れの話しである。この薄汚れてボロボロになった筆入れは、筆者が小学校3年生の終わり、家庭の事情で引っ越しをする際に、当時の学友だったW君から頂いたものだ。W君には、引っ越しで持って行けなかった、当時我が家で飼っていた二匹の手乗り文鳥をあげた。筆入れは、引っ越し先の小学校4年生進学時から使い始め、ナント!社会人になるまでずっと使ってきた。かれこれ40年以上前のシロモノである。

 上蓋には「hi-pylene」の文字が刻印されており、裏蓋には「SUN-STAR HP-101」の型番が読める。サンスター製だったこの筆入れは、当時「象が踏んでも壊れないゾウ」などとTVCMを打っていた製品だが、ヒトが足で踏んづけたらご覧の通り、ボロボロに破壊してしまった(こーゆーのを誇大広告って言うんだよなぁ・・・)。アロンアルファが登場するまではセメダインで補修を繰り返したが、すぐにまた剥離してしまう。アロンアルファ登場後、ようやく破片を完全に固着することができたのだが、残念ながら一部が欠損してしまった。これじゃまるで、縄文式土器の復元と同じである。

 長年使ってきたので、思い入れも深い。二段式の筆入れは、当時一般的な構造で、上段にはペン類を、下段には物差し等を入れた。端に上下貫通のエリアがあり、そこが消しゴム入れとして使えるようになっている。この筆入れには、最後に使った状態が、そんまま保存されている。ゼブラの黒い三色ボールペンは、筆者お気に入りの製品だった。下段の超小型ポータブル計算尺は、言わずと知れた「ヘンミ」製で、現役時代には実際にコレを使っていたのだから、我ながら驚いてしまう。コンパスも時代を感じさせる古いもので、製図用。針固定のビスが紛失してしまったため、針は金属接着剤で取り付けている有様だ。

 ・・・とまあこういうモノなのだが、我が家には「使えるものは使う」という美風があり、たかが筆入れ一つをいかに長く酷使してきたのかが伺えると思う。当時の価格では300円程度であったことを思うと、十分元を取ったと言えるんじゃないかな???

 ヽ(´ー`)ノ

筆入れのケースを開けたところ。上段にはペン類を格納する。
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筆入れは3つのピースから成り立っている。上蓋、下蓋、中仕切り。
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当時使用していた、ゼブラの三色ボールペン、ヘンミの超小型ポータブル計算尺、そして製図用のコンパス。計算尺は今でもおぼろげながら使うことができる。人間の記憶って恐ろしいなぁ。。。
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度重なる補修を繰り返し、まさに満身創痍状態となった筆入れ。特に痛みやすいペン先端部分のプラスチックは真っ先に破壊してしまい、その後セルロイド材を用いて補修を施してある。そこまでして使うか?そう、そこまでして使うのである!
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こちらの筆入れは、某オクで落札した当時モンのデッドストック品。だからパッケージを開けることができないのでご了承願いたい。筆者が使っていた筆入れと、ほぼ同時代のもの。メーカーは同じくサンスター。
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デッドストック品の裏側。内部構造はほぼ筆者の筆入れと同じと思われる。
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これが売り文句の「象が踏んでも壊れないゾウ!」の表示。実際はヒトが踏んだら壊れちゃったんだけどね。。。まあ、細かいことは突っ込まないのがお約束。ポリカーボネイト製の文字も見える。
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この筆入れの新技術、「芯折止ソフトショック」なる機構。大体言わんとしているコトは判る。
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パッケージに貼付されていた「日本PTA全国協議会推薦」のマーク。ふ〜ん、当時はこういうのがあったのですなぁ。。。
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