「EXPO'70 驚愕!大阪万国博覧会のすべて」 表紙
当時を思い起こさせる、テクニカラーのような色合いが懐かしい「EXPO'70」の表紙。右端には、当時小学生だった筆者の間で人気を誇った「変な」パビリオン、ガス館が見える。


■EXPO'70 驚愕!大阪万国博覧会のすべて (2005/09/09)

 なんか知らんが、この本は現在「バカ売れ」しているのだそうだ。2005年6月16日初版発行であるにも関わらず、アマゾン等では軒並み「在庫ナシ」の状態。筆者もわずかに、新宿のカルト本屋で数冊みかけただけである。ダイアモンド社刊行の「EXPO'70 驚愕!大阪万国博覧会のすべて」は、当時リアルタイムに大阪万博を経験した、現「オジサン」たちにとって、必携の一冊である。これは、例えるならば1970年に発行された「学研」万博特集号の現代版であると言えよう。ISBN4-478-95055-5。\3,800也。

 それにしても懐かしい!サンヨー館の「人間洗濯機」、会場内に建てられた、数千年に1秒の誤差を誇るセイコーの「原子時計」、お祭り広場のロボット「デメ」と「デク」、、、と、ページを繰りだしたらきりがない。記念切手や入場券、各パビリオンが用意した記念スタンプの類も収録されており、資料的な価値も高い。
(´ー`)у-〜

 各パビリオンの紹介も懐かしいが、驚いたのは、当時の入場者を写した数枚の写真だ。着物に風呂敷を担いだ人が、超近代的なパビリオンを見学している。電気通信館では、ありえないくらいものすごくでかいワイヤレスフォン(現在の携帯電話の元祖)を持った人たちが会話している。エキスポタワー裏手の千里周辺は、昔ながらの長閑な集落が広がっている。。。今改めて見ると、これはもう過去と未来とがごちゃ混ぜになった、ワヤクチャ状態なのであった。
ヽ(´ー`)ノ

 しかし、これほどの展示会は、もう二度と開催されないだろうねぇ。日本がこれから元気になって行く時に開催さにれた大阪万博は、国全体が衰退しつつある現在では考えられないような、空前絶後の「お祭り」だったのだと改めて感じる。ところで、現在開催されていて、もうすぐ終了する「愛・地球博」が果たした最大の貢献とは何かを、ちょっと皮肉っぽく考えてみた。それは、人々の心に1970年に開催された大阪万博の記憶を再び呼び起こし、70年の万博を再評価させたことに尽きるのではないだろうか?本書と既出の「公式長編記録映画 日本万国博 DVD!」を見ながら、そう思ってしまった。。。

_| ̄|○

合掌!

「EXPO'70 驚愕!大阪万国博覧会のすべて」 裏表紙
お祭り広場で、太陽の塔をバックにキモノ姿の人たちが踊っている。これはシュールだ!今見るとホント、シュールだ!!!
ヽ(´ー`)ノ

毎日グラフ(1970年4月2日号)表紙
特集「日本万国博開く」と題された本号は、丸ごと一冊「万博」特集号。掲載内容もスゴいが、それ以上に面白いのが当時の広告であろう。

 ついでに、当時発行された毎日グラフ「日本万国博開く」(1970年4月2日号)も出てきたので、掲載しておこう。こちらは当時モンなので、今となっては結構な稀覯本だ。万博で当時最も話題を集めたのは、おそらくアメリカ館とソ連館。人気が高かったので、結局筆者は見ることができなかったのだが、アメリカ館では「月の石」、ソ連館では「ソユーズとガガーリン」と、もろに宇宙競争を演出していたものだ。

 雑誌中に掲載されている広告もすごいぞ!サイケデリックな配色とレトロなファッションは、それこそもう「オースティン・パワーズ」の世界そのものだ。筆者的に大受けだったのが、「テイジンテトロン」のシャツの広告。新幹線「ひかり1号」に乗車しているビジネスマンを撮影したものだが、煙草片手にナント!車内で機械式「タイプライター」を打っている!機械式だよ、機械式。こんなモン隣の席で打たれた日にゃ、うるさくてたまらねぇだろ〜〜が!!!と、ツッコミ所満載の広告なのでした・・・・
ヽ(´ー`)ノ

毎日グラフ(1970年4月2日号)裏表紙
裏表紙は、塩野義製薬の「ポポンS」の宣伝。当時、筆者も飲んでましたよ〜〜〜!

アメリカ館の紹介
静かの海に着陸したアポロ11号のシーンを再現したアメリカ館。ジェミニ計画の展示もあった。

ソ連館の紹介
ソ連館はEXPO'70で最大規模のパビリオンであったそうだ。何でも1日当たり12万人の見学者を処理できたと言われている。レーニン生誕100周年記念ということもあり、リキの入れ方が普通じゃなかったそうだ。


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