Micronics M54Hi (1995)

写真1:Micronics M54Hi 表面

写真2:Micronics M54Hi 裏面


■老舗のマザーボードメーカーとして有名なMicronics社製M54Hi。
 Socket5搭載のマザーボードで、1995年29週製造品。ボードの外寸
 は、33×22cm(Baby−ATフォームファクタ)。         
■チップセットにintel社のTriton FXを使った、代表的なハイパフ
 ォーマンスボード。オンボードで256KBのPBSRAMを搭載。     
■75MHz〜133MHzのintel Pentiumプロセッサに対応。 
■オンボードで256KBのPBSRAMを搭載。              
■マルチI/OはSMC社製チップをオンボードで搭載。PCI Mode4の 
 IDEコントローラ2基、FDD、NS16650互換のシリアルポート2基、
 EPP/ECPモードのパラレルポート1基、PS/2マウスポートを搭載して
 いた。                                 
■72Pin SIMMスロットを4基実装。EDOメモリを自動検出し、128
 MBまでのメモリを搭載することが可能。                 
■CPUクロックは75、90、100、120、133MHz、バスクロックは
 50、60、66、70MHzに設定可能。CPUクロック倍率は×1.5、 
 ×2.0、×2.5に設定可能であった。                 
■PBSRAMは100PinのQFPチップを2個実装しているが、32Pin
 のDIPタイプキャッシュも使用可能なように、ランドのみが設けられている。
 PBSRAMは256K/512Kのいずれかが搭載可能であった。     
■主な使用デバイスは、下記の通り。                    
■BIOSはPhoenix BIOSを採用。intel社のフラッシュメモリ
 に格納し、書き換えることができた。                   

 ・intel :SB82371FB PCI−ISAブリッジ       
 ・intel :SB82437FX−66 ホストPCIブリッジ     
 ・intel :S82438FX(2個使用) データバスブリッジ    
 ・SEC   :KM732V588G−15(2個使用) PBSRAM  
 ・SMC   :FDC37C665GT I/O制御チップ        
 ・DALLAS:DS12887A リアルタイムクロック&CMOS    
 ・intel :N8242PC                     

■以下にボードのスペックを示す。                     
項 目
内 容
CPU
intel Pentium 
CPU Clock 75、90、100、120、133 MHz
FSB 50 / 60 / 66 / 70 MHz
Chip Set
intel SB82371FB、SB82437FX
      S82438FX (2個)
Momory
72 Pin SIMM スロット4個搭載
最高 128 MB まで拡張可能
Bus PCI×4本、ISA×4本
Super I/O
COM1 , COM2 , LPT1 , FDD
Primary-IDE , Secondary-IDE , PS/2 Mouse
BIOS Phoenix BIOS

写真3:Soclet5のアップ

写真4:Tritonチップセット
SB82371FB/SB82437FX

写真5:Tritonチップセット
S82438FX(2個)

写真6:PBSRAMチップとDIP搭載用ランド

写真7:CMOS、I/O制御、キーボードコネクタ周辺

写真8:キーボードコントローラ N8242PC

■コメント                              
抜群の安定性を誇ったマイクロニクス社製のマザーボード、M54Hiです。
筆者は昔からマイクロニクス社のファンで、実用として使うマシンには同社の
マザーボードを使ってきました。クロックアップ等でリスキーな設定ができず
BIOSの設定項目も他社製品と比較して少ないため、マニアの間では物足ら
ないと言われていたボードですが、実用性を重視した安定志向は何物にも変え
がたいものがあります。ブランドものということもあり、販売価格も他の製品
と比較して高価でした。                        

このボードが発売されたのは1995年。Windows95がリリースされ
intel社がTritonチップセットを提供し、PC業界が慌しかった頃
のことです。Tritonチップセットの効果は絶大で、それまで使っていた
マザーボードのほとんどが、鈍足に感じてしまうほどでした。M54Hiは、
Tritonチップセットを使ったボードとしては後発の方でしたが、高速性
と安定性の両面を兼ね備えた製品で、さすがは老舗と感心したものです。  
ちなみに、秋葉原で最初に発売されてたTrotonチップセット搭載のマザ
ーボードは、一説に寄るとTaiwan Mycomp(TMC)社製の  
PCI54ITと言われています。当時は予約までしてゲットしたものです。

M54Hiに搭載されているチップセットは、82430FX(FX Tri
ton)と呼ばれているもので、全部で4個のチップを使用していました。そ
の詳細は、下記の通りです。                      

 ・North Bridge(3個構成)               
  ホストPCIブリッジ :82437FX(208Pin−QFP)
  データバスユニット  :82438FX(160Pin−QFP)×2
 ・South Bridge(1個構成)               
  PCI−ISAブリッジ:82371FB(208Pin−QFP)  

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