■漢字変換入力■

 前節では、ひらがな・カタカナ入力について説明しました。次に単語変換を用いた漢字変換入力の方法について解説します。前節で用いた「こんにちは」を例にして、説明します。

 最初に、入力バッファに「こんにちは」と表示させます。具体的なボタン操作は、以下の通りです。間違った文字を選んでしまった場合には、[Y3]ボタンを押すと、直前に入力した文字をクリアすることができます。(バックスペースと同じ機能です)

こ:[X1]-[X1]-[X4]-[A]
ん:[X3]-[A]
に:[X3]-[X3]-[X3]-[X2]-[A]
ち:[X3]-[X3]-[X2]-[A]
は:[X3]-[X3]-[X3]-[X3]-[A]

 この時点で、画面は以下のようになっています。




 さて、この状態で[B]ボタンを押してみましょう。すると画面は以下のようになり、文字変換モードに移行します。システムラインの行表示が消えて、入力バッファだけが表示された状態になります。




 ここで、[X2]ボタンを押すと、かな漢字変換候補の選択画面に以降し、最初の変換候補が入力バッファに表示されます。




 この例の場合、最初の変換候補が目的の入力文字列なので、[X1]ボタンまたは[A]ボタンで確定します。この操作により、文書画面上に変換後の文字列「今日は」が表示されます。




 かな漢字変換において、変換対象となる漢字と送り仮名との分節位置を変更するには、[B]ボタンを押します。前掲の変換バッファに「今日は」と表示されている画面で、[B]ボタンを押すと、変換位置を前方に移行した場合の最初の変換候補である「今にちは」が表示されます。




 なお、最初の変換処理で、目的の漢字が表示されない場合は、[X2]ボタンと[X4]ボタンで、辞書に登録されている同音異義語を選択します。辞書に複数の候補が登録されていれば、上記のボタン操作で、選択候補を前後して表示させることができます。(「こん」という読みの漢字は多いので試してみてください)

 また、変換作業中に間違って変換位置を設定してしまったり、辞書に対応する漢字が登録されておらず、ひらがなで入力することにした場合には、[Y3]ボタンを押すと、入力バッファの内容は、ひらがな表示に戻ります。これは、最初に[B]ボタンを押して、文字変換モードに移行したのと同じ状態です。再度漢字変換の候補選択を行うには、[X2]ボタン、ひらがなで入力するには[X1]ボタン、カタカナで入力するには[X3]ボタンを押してください。(基本的に、[Y3]ボタンは、「キャンセル(ESC)」、「バックスペース」の機能を持っていると覚えてください)

■送り仮名再変換機能

 WSEditの辞書は、WonderSwanのストレージの制約から、極めて小さなものになっています。従って、かな漢字変換が可能な単語の数も限定されており、一つの単語を一度に変換することができないこともあります。こうした場合、変換できずに送り仮名扱いとなってしまった部分を、再度入力しなおす手間を省いてくれるのが、この送り仮名再変換機能です。

 例として、「包括的」という語を用いて説明します。デフォルトの辞書には、「包括」とういう変換候補は登録されていますが、「包括的」という語は登録されていません。そのため、入力バッファに「ほうかつてき」と表示させて、前述のかな漢字変換操作を行うと、結果は以下の画面のようになってしまいます。




 こうした時には、とりあえず、この状態で[X1]ボタン(または[A]ボタン)を押し、入力を確定してしまいます。画面は以下のようになります。




 ここで、送り仮名となってしまった「てき」の部分を再変換する処理を行います。まず、[START]ボタンを押してメニュー画面を表示させます。




 メニュー画面が表示されたら、[B]ボタンを押します。すると、画面は再び文字入力画面に戻り、変換バッファには「てき」とセットされています。また、文書ウィンドウからは、送り仮名扱いになっていた「てき」が削除され、「包括」だけが残ります。




 後の操作は、前述のかな漢字変換と同様で、[X2]キーで「てき」に該当する漢字を選択し、[X1]または[A]キーで確定入力します。







 この機能は、連続して利用することができますので、四文字熟語のように漢字が連なる単語の場合でも、「単漢字変換」的な使い方で何度かに分けて変換処理を行うことにより、目的の文字列を入力することが可能です。

■辞書のカスタマイズ

 WSEditの辞書は、単語の追加・修正・削除といったカスタマイズが可能です。詳細については、同梱のPCフォルダにある「mkwindex.txt」を参照してください。


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