■ 世界一周ペンシルケース ■


世界一周ペンシルケースとその外箱

世界一周ペンシルケース本体と外箱の裏側

世界一周ペンシルケースの蓋

                                    
 おそらく1970年代に製造されたと思われる「ナショナル」製の筆箱、世界
一周特製ペンシルケース。高度成長期の夢と希望がぎっしりと詰まった、20×
10cmの箱である。箱絵のデザインも、万博に沸き立つ当時を反映している。
大空を飛行するコンコルド2機が描かれており、その横には以下の文字が印刷さ
れている。                               

  ●英・仏両国で共同開発されたSST=超音速旅客機コンコード(約100
   人乗り)。マッハ2で飛び、東京 ホノルル間約6,200キロをわずか
   3時間で結びます。                        
  ●はるかかなたを飛んでいるのは、アメリカのSSTボーイング2707 

 ペンシルケース本体は、鉛筆10本と定規などを収納できる、割と大きなもの
で蓋の部分が緑色、下が半透明となっている。蓋に細工がしてあり、世界地図に
2つの窓が開いている。下にあるダイアルを回すことで、この窓に世界48カ国
の国名と、それに連動した首都が表示される仕組みなのだ。箱のフタの部分には
下記の記述がある。                           

  このケースは・・・・・                       
  ●ダイアルを回すと、主要国と首都がピタッと合います。        
  ●えんぴつ10本、消ゴム、定規、ハサミが入ります。         
  ●プラスチック製ですから、ベンジン、シンナー、火気にご注意下さい。 
ペンシルケースのフタを開けたところ

蓋の裏側に記載された発明・発見年表 #1

蓋の裏側に記載された発明・発見年表 #2

                                    
 ペンシルケースの蓋の裏側には、「発明・発見年表」なるものがエンボスで刻
印されている。1799年のボルタ電池の発明に始まり、1961年の人工衛星
ボストーク1号まで、約20の発明が記載されている。因みにENIACについ
ては、1945年電子計算機 マークリー(アメリカ)と記されている。細かい
ことを言えば、モークリーとエッカートの両人によって発明されているのである
が、どうもエッカートは忘れられてしまったようだ。出展は、平凡社の科学技術
史年表となっている。                          
国名表示窓

首都表示窓

                                    
 この製品の最大のウリである、国名/首都対応機能だが、製造された年代が古
いため、当然現在のものとは異なっている国もある。例えば、ベトナムは南北に
分かれており、南ベトナムはサイゴン、北ベトナムはハノイといった具合だ。 
掲載されている国は48ケ国もあり、結構遊べる機能になっている。1970年
に開催された万国博覧会の時に小学生〜中学生だった人にとっては、懐かしい製
品ではないだろうか?                          
外箱の絵(表面:クリックすると拡大表示)

外箱の絵(裏面:クリックすると拡大表示)



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