■ 平和鳥(台湾製) ■


台湾製平和鳥のパッケージ一覧

台湾製平和鳥を組み立てたところ

                                    
 昭和30年代に生まれた方なら、この商品をご存知無い人はいないであろう。
それほど有名な平和鳥。コップの水をちびちびやりながら、シーソー動作を繰り
返す「王様のアイデア」商品である。流行したのは、昭和40年代頃のこと。 

 現在でもこの商品は、ネットや王様のアイデア等で購入することができる。こ
こに掲載したものは、台湾で製造されたもの。日本製のものとは、細部が異なっ
ている。箱の中には平和鳥が分解された状態で梱包されているが、組み立てとい
ても非常に簡単で、1分もかからない。平和鳥を組み上げた後は、鳥の胴体が、
斜め前に10度ほど傾斜した格好で静止するように、金属部分を調節する。  
平和鳥頭部のアップ

平和鳥尾部のアップ

                                    
 平和鳥の胴体尾部には、特殊な液体が入っている。この液体の色には、赤や青
等、色々ある。液体は塩化メチレン。動作原理であるが、ざっと以下のようにな
っている。                               

 ・まず、頭部全体を水で濡らしておく。すると気化熱で頭部が冷却される。 
 ・気化熱により、頭部と尾部との間で温度差が発生する。         
 ・尾部の方が温度が高くなり、尾部内部に入っている液体(塩化メチレン)が
  管を通して頭部へ押し上げられる。                  
 ・液体(塩化メチレン)が押し上げられることにより重心の位置が移動し、微
  妙なバランスを保っていた鳥が前方へ倒れ、その結果くちばしをコップの水
  につける。                             
 ・この時、尾部の管が液面から離れ、管の中の液体が尾部に戻る。     
 ・再び尾部が重くなりくちばしがコップの水面から離れる。        

 以上のように、このおもちゃは電池を使わない大変環境に優しい製品である。
一見、何の動力も無いのにお辞儀を繰り返すこの仕掛けは、見ていて飽きること
がない。                                


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