■ FIAT 500L Overhaul #21■

部品の取り外し


写真1.オンタリオSSさんの工場に搬入された筆者の500 #1
2007年11月14日に引き取られた車輌が、オンタリオSSさんの工場に到着したところ。これから全塗装準備のための部品取り外し作業が開始される。


 2007年11月14日に引き取られた筆者の500は、オンタリオSSさんの工場に到着すると、すぐに全塗装のための部品取り外し作業が実施された。この一連の作業には、筆者は立ち会っていない。今回掲載する数々の写真は、オンタリオSSのスーパーメカニックであり、代表取締役でもあるY口J郎さんの手によって撮影して頂いたものだ。ただでさえ手間のかかる作業の合間をぬって、写真撮影まで行って頂いた同氏に、深く感謝いたします。

 さて、部品の取り外しであるが、前回のミッション・エンジン・オーバーホールの時とは異なり、今回は全塗装となるため、徹底的にはぎ取られる。もちろん、エンジンは降ろされ、シートは外され、ハーネス類も内装もウェザーストリップもガラスも何もかも前部、外せるものは外す。いかに500がシンプルなクルマだとは言え、部品点数は非常に多い。

 これら一連の作業は、意外と短時間に終わったようで、次回打合せは板金塗装準備完了とのことで11月25日に決まった。部品の取り外しは、14日〜24日までの、10日間の間に行われたことになる。以下、次々に外されて行く模様を、オンタリオSSさん撮影の写真で、順を追ってご報告しよう。

写真2.工場内に搬入された筆者の500の後ろ姿
この色の後ろ姿が見られるのも、これが最後である。

写真3.フロント・ボンネット取り外し

写真4.エンジンフード取り外し

写真5.取り外されたリア・バンパーとオーバーライダー
オーバーライダーには純正のものと非純正のものがあるそうだ。形状はシロウトではほとんど見分けが付かないとのこと。因みに筆者の500には、非純正のものが取り付けられていたそうだ。

写真6.フロントランゲッジ内部
バッテリ、スペアタイヤを取り出し、ガソリンタンクを外されたフロントランゲッジの内部。こうして見ると、意外に浅い。周囲に貼られていた防水ゴムも取り外されている。

写真7.エンジンを降ろす
2005年のエンジンオーバーホール以来となる作業。約2年に渡る使用で、オンタリオSS特製ステンレスマフラーも良い色に焼けていますね。。。エンジン等機関類は極めて好調のため、今回はオイルを交換する程度で、特に手を入れる必要も無い。

写真8.エンジンルーム内部
ミッション部分が露出しているエンジンルーム内部。エンジンルームは高温の過酷な状況に置かれるため、塗装する際には、熱に最も強いと言われているマットな黒が良いそうだ。

写真9.運転席
角形メーターが収まっていた窪みが残る。プラスチック製のカバーも外されている。
写真10.室内床
シートを外した状態。まだゴム製マットは残っている。シートは固定用のレールが錆びていたため、リクライニングや位置の調整が極めて大変だった。今回のオーバーホールで、この部分も改善する。

写真11.取り外された部品
フロントボンネット、ガソリンタンク、リアパネル等が並んでいる。この段階ではまだ見えてないが、実はガソリンタンクには極めて重大な腐食があることが、この後判明する。。。

写真12.リアシート部分
リアシートを取り外したところ。アイボリーの塗装に、うっすらと地の色の青が見えているが、これは防錆材の色だということだ。リアは比較的コンディションが良い。

写真13.運転席側のドア
ふやけてフニャフニャになっていた内装を取り外したところ。ドアの内張は、段ボールにビニールを貼ったものだった。露天駐車で水が回り、段ボールの基板がスゴイことになっていた。

写真14.室内後部座席の天井
500の後部座席の天井には、衝撃緩衝用のパッドが貼られている。これは、リアに座った人が、路面の衝撃で車体が上下した際、アタマを天井にぶつけても痛くないようにする処置だったと言われている。実に人間味のあるエピソードではないか?500のこういう所が大好きである。今回、全塗装を行うため、パッドを前部剥離した。また、リアには人を乗せることは無いため、今回のオーバーホールではパッドは装着しない。

写真15.部品の取り外しが終了した500
身ぐるみ剥がれた状態の500。情けない表情をしているが、これだけキレイさっぱりと取り外されれば致し方ないだろう。


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取材協力
オンタリオSSさん


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